1-108 尊厳ある遺書

早苗があの殺され方をしたことに犯人の早苗に対しての異常な憎しみが感じられる。早苗は犯人と話しているうちに、犯人の行為の理不尽さに苦しんだのではないだろうか。しかし犯人からの拘束から逃れるすべがなかったのだ。そしてその日が […]

1-107 ほとばしる涙

そして、、、優子は静かに嵐の歌を聴いている。頭に浮かぶのは音楽から流れ湧いてくる快いイメージだった。エンターテイメントの重要な一つは歌の内容と質なのだろうと思う。歌い手の歌う歌が人々の心に快い響きを伝えることができなけれ […]

1-106 人生の苦しみをとぎほぐすarashi

優子と織江は日本に帰るシンガポール航空の機中の人となっている。珍しいことだが、日本からシンガポールへと旅立つときに乗っていた幼い男の子と母親が再び日本に帰るこの飛行機に同乗していたのである。 この機中でもあの親子は楽しそ […]

1-100 ウイルス変異特効薬

「私が診たところ、やはり新型インフルエンザだと思われます。ここでは可能なかぎり治療を施します。 明日、シンガポールに到着しますので、入院させて精密に検査を行い、対処するということで母親の了解を得ました。ドクターアデナウア […]

1-99 新型インフルエンザとウイルスの変異

そのスタッフは、そのスィートルームのドアを叩いた。「誰だ!」と部屋から聞こえる。 「スタッフです」「ちょっと待って、、、あなた、医務室に入った?」ドアに向かってジュリアが怒鳴る。「いいえ、、、」「じゃあ、いいわ、入れて」 […]

1-96 誕生日のお祝い

「織江、、、もう少し離れて、、、そう、そのぐらいの距離をおいてて、、」「わかった、、、」優子と織江の後方にも次々にジュリアへと挨拶しようとする人々が列をつくっている。中には子供を連れた夫婦もいる。ジュリアはドクターアデナ […]

1-95 嘘

「気づいた?織江」「うん、あれねっ、、、あの男、、、」ジュリアのそばには正装した中年の男性が控えている。ジュリアが笑顔を振りまいて周りのお客たちと話したり、一緒に写真を撮ったりしている。その男はジュリアを隣でサポートかと […]

1-93 シンガポールからペナン島へ

シンガポールの港を出発した翌日、最初の寄港地マレーシアのペナン島に入港した。午後、食事を済ませると観光客は客船からテンダーボートという小船に乗り込んだ。 ペナン島の岸まで次々とお客を移送する。海はおせいじにもきれいではな […]

1-90 エグゼクティブのウェルカム

優子と織江は船着き場に到着すると、そのタクシー運転手に丁寧に挨拶をして別れた。午前11時の乗船にはまだ間があった。その船着場建物の構内に入ると長い行列がいくつか見えた。すでにたくさんの人たちが順番を待って並んでいるし、軒 […]

1-89 豪華客船の女旅

早苗がシンガポールで宿泊していたマンダリンホテルはいつものように早苗の勤務する会社関係が使う日本の旅行社を通じてシングルを予約していた。繁華街から離れたそのマンダリンホテルは日本流に言うとビジネスホテルを少しだけ高級感を […]

1-87 痕跡からの推理

「私は近々シンガポールに行こうと思います。早苗が行ったと思われるところに」「賛成。お願いします」「ただ今後のことだけど警察や何かで犯人が判明したとしても私たちがかたき討ちということはしないつもりよ。憎しみからの仕返しは憎 […]

1-86 超極小生命体の研究

「しかしそれは夢であって、たとえば遠くに見える太陽や月を手に取るようにするぐらい難しいとも早苗は言っていた。優子から提案やアドバイスがあって手始めてみても、何も知らないことから始めなければならなかった。いったいどこから手 […]

1-85 人のためになるものを提供したい

「袋詰めして海中に沈めたという点だと言っていた。海中に沈めるとたとえ重しを乗せて沈めたとしても時間が経つと遺体からガスが出て浮上しようとするらしいの。たから発覚の恐れがある。もしそうだとしたらプロはあまり使わない方法だと […]

1-83 saveearthのメンバー

愛早苗の父の啓介は埼玉でコンビニエンスストアを経営している。母の恵子は結婚後ほどなくして良太と早苗を産んだ。両親はこれといった趣味がなく、たまの温泉旅行が楽しみで、老後のお金を貯めるのが趣味みたいなものになっていた。子供 […]

1-82 安心と安全とは

愛早苗は28才だった。あまりにも若すぎた。人は大事がなければ老衰か、多くは病をもって死を迎えることだろう。事故はあるにはあるが、まさか事件に巻き込まれることなど想像がつかない。それに愛早苗のように他国でこのようなことにな […]

1-81 世界に一つもない事例

ここはシンガポール某大学法医学部特別教室にて現地の監察医が説明をし、その都度、通訳官が日本語に通訳をしている。そばには検視官、警察官が同席している。日本からは行方不明だった愛早苗の父、愛啓介と母、恵子とともに探偵社の和田 […]

1-78 静かなる池に小石を投げ入れてみる

 ここは探偵社「二人の幸せ研究所」である。「これです」とチエは切り出した。百聞は一見にしかず。問題の部分は話すよりも上司の和田にはyoutubeにあるshotennokiを見せたほうが早いのだ。「、、、どれ?、、、、」ジ […]

1-61 死んでもらいます。

浴衣に着替えた二人が下駄の歯を敷いてある砂利をぎしり、ぎしりときしませながら、ペンション「ソリエ」の出入り口から出てきた。 「おい、あれは対と女だぞ。 どうだ、そうだろ?」 「あ~、そうです、そうです」 和田は早速ビデオ […]