1-100 ウイルス変異特効薬

「私が診たところ、やはり新型インフルエンザだと思われます。ここでは可能なかぎり治療を施します。 明日、シンガポールに到着しますので、入院させて精密に検査を行い、対処するということで母親の了解を得ました。ドクターアデナウア […]

1-99 新型インフルエンザとウイルスの変異

そのスタッフは、そのスィートルームのドアを叩いた。「誰だ!」と部屋から聞こえる。 「スタッフです」「ちょっと待って、、、あなた、医務室に入った?」ドアに向かってジュリアが怒鳴る。「いいえ、、、」「じゃあ、いいわ、入れて」 […]

1-98 かすかな兆候

それは小さな出来事から始まった。いや始まっていた。パティオのその場所の人ごみの中に小さな隙間ができていた。そこに小さな女の子がうずくまっている。自分の子供がうずくまっていることに気づいた母親が背中から心配そうに声をかけた […]

1-96 誕生日のお祝い

「織江、、、もう少し離れて、、、そう、そのぐらいの距離をおいてて、、」「わかった、、、」優子と織江の後方にも次々にジュリアへと挨拶しようとする人々が列をつくっている。中には子供を連れた夫婦もいる。ジュリアはドクターアデナ […]

1-94 船上のパーティ

今日はこの船旅の最後の夜となるので、夕方から船長主催の立食のパーティーが開かれている。船の中央付近にあるパティオにすでに大勢のお客様が集まっている。船はプーケット島を出発しゆっくりとシンガポールの港へと向かっている。明日 […]

1-93 シンガポールからペナン島へ

シンガポールの港を出発した翌日、最初の寄港地マレーシアのペナン島に入港した。午後、食事を済ませると観光客は客船からテンダーボートという小船に乗り込んだ。 ペナン島の岸まで次々とお客を移送する。海はおせいじにもきれいではな […]

1-91 日本人クルー

優子は単刀直入に申し出たほうがいいと思った。クルーの村木が日本人ではあるし、忠実に仕事をこなしていると見えたからである。「あの、、、この部屋は約1年前、愛早苗という日本人女性が泊まったことがあると思うんですけれど、、、」 […]

1-90 エグゼクティブのウェルカム

優子と織江は船着き場に到着すると、そのタクシー運転手に丁寧に挨拶をして別れた。午前11時の乗船にはまだ間があった。その船着場建物の構内に入ると長い行列がいくつか見えた。すでにたくさんの人たちが順番を待って並んでいるし、軒 […]

1-89 豪華客船の女旅

早苗がシンガポールで宿泊していたマンダリンホテルはいつものように早苗の勤務する会社関係が使う日本の旅行社を通じてシングルを予約していた。繁華街から離れたそのマンダリンホテルは日本流に言うとビジネスホテルを少しだけ高級感を […]

1-87 痕跡からの推理

「私は近々シンガポールに行こうと思います。早苗が行ったと思われるところに」「賛成。お願いします」「ただ今後のことだけど警察や何かで犯人が判明したとしても私たちがかたき討ちということはしないつもりよ。憎しみからの仕返しは憎 […]

1-86 超極小生命体の研究

「しかしそれは夢であって、たとえば遠くに見える太陽や月を手に取るようにするぐらい難しいとも早苗は言っていた。優子から提案やアドバイスがあって手始めてみても、何も知らないことから始めなければならなかった。いったいどこから手 […]

1-85 人のためになるものを提供したい

「袋詰めして海中に沈めたという点だと言っていた。海中に沈めるとたとえ重しを乗せて沈めたとしても時間が経つと遺体からガスが出て浮上しようとするらしいの。たから発覚の恐れがある。もしそうだとしたらプロはあまり使わない方法だと […]