1-123 サムライ魂とお金


「すみません、、、お話の途中ですみません。
、、あのう、、、提案があるのですが、、、」

とチエは手を上げた。
そして優子のそばまで行くと耳打ちをする。
優子は一瞬、チエを見つめたが「わかりました」と言って、今度は優子がチエに耳打ちをした。
チエはすぐに自分の席に戻って携帯電話でメールを打ち始める。
「さて、そういうわけで私たちは今後とも早苗に関する情報が入り次第、調査を続けたいと思っています。
また早苗が進めていたプロジェクトは彼女の意志でもあるし、今後の私たちにとっても大事なことになります。
ですので、これからはみんなと相談しながら事を進めたいと思っています。いかがでしょうか?」
パチ、パチ、パチ、パチ、
「それから他のメンバーのそれぞれのプロジェクトも進めていきましょう。
それについてはやはり先立つものはお金です。
これからは今以上のお金が必要になることでしょう。
ですので今後とも織江を中心にしてみんなで知恵を出し合いながら資金を作りたいと思います。、、、、どう織江?」
「私はsaveearthのお金を創出することに専念していますが、会のみんなのお金ですから、いつでもわかるようにしています。
会の創立時にはメンバーがそれぞれ2万円を持ち寄った合計10万円を使って〇〇に投資しました。
その投資したお金10万円がどんどんなくなっていき、もうだめかなと思う時期もありましたがその後、盛り返してとうとう10万円以上の利益を産みだすことができました。
結果的に皆さんが投資したそれぞれの2万円は全額お返しできただけでなく、余剰金ができたわけです。
こんどはその余剰金を使って再投資を行い、現在のように資金が増えているのです。
このように会を作った頃にみんなで出し合った当初は、なかなか投資というものやそのやり方がわからず心細いくらいにお金がなくなりそうにもなったことがありましたが、見事に盛り返しました。
ですので余剰金から生み出しているものですから、現在の会のお金は、皆さんからの直接のお金を使わずしてお金を儲けていることになります。
その意味では現在のリスクはゼロということも言えます。
現在、会には〇〇〇〇万円くらいが貯まっています。
これは皆さんのお金です。
そのうちの1/4はメンバーそれぞれが自由に使うためのお金として保管しています。
ですので連絡して下されば、そのときにそれぞれが使用可能な金額をいつでもご希望の口座に振り込みできます。
残りの1/4は会の運営や必要経費に充てることになります。
残りの1/4は研究や開発資金などとして、いつでも使えるように保管していきます。
最後の1/4はさらに資金創出するためのさらなる投資資金として使っていきます。
ですので投資や資金や経費などは動いていますので、会のお金は当然、変動していきます。
ところが、去年のアメリカの大手投資銀行リーマン・ブラザーズの破綻から始まった世界経済の落ち込みは、日本にも大きく影響をおよぼし転げ落ちていったのです。
100年に1度とも「金融資本主義の運命の1日」とも言われているくらいに重要な出来事でもありました。
私はこのようなときにはできるだけ様子を見ることにしました。
恐いですからね。
それでも大きな経済変動から1年以上も経っておりますので少しずつ、明るさもでてくるものと思っています。
投資についての勝ち負けや失敗や成功などは当たり前のことだと思っています。

今後も大きな変動は必ずあると思います。
そのためにも手法の工夫に磨きをかけて利益の増大に挑戦していきたいと思います。
みんなが助け合い、力を合わせれば失敗があっても成功すると思います。
よろしくお願いします」
「織江、ありがとう。
お金についてはとても重要です。
人の身体で言えば血液です。
環境や循環を良くし血液自体をきれいにしましょう。
会の趣旨である人のためになるような無理のないお金の生み出し方、気持ちの良い使い方をしたいと思っています。
ただし理想や机上の論議をしているだけでは現実に合わないことはよくあることです。
学生の頃、皆さんともにこのsaveearthを作る際によく話し合いました。
私たちのこれからやろうとしていることは、生きがいのある、やりがいのある、成長が大いに見込める、夢のある事、人が不便に思っていることを解消すること、そしてもっとも大事なことは人のためになること、幸せへとつながっていることを行うのです。
仕事を通じて、人が笑顔になれる事を目指していきたいと思います。
早苗は志の途中で亡くなりました。
彼女が愛した幕末維新のサムライたち、そして尊敬していた吉田松陰は事の途中で亡くなりました。坂本龍馬にしてもしかりです。
彼らの事の処し方は未来に向かっての未知数を不安と思っていない。
人のためになる、国のためにもなる、将来性があること、よって苦しくとも明るく希望をもって行動していることにつきます。
早苗がそのような真のサムライたちと同様な生き様、死にざまをしたのだと私は思います。
憎しみや苦しみを克服することは、たいへんだったろうと思います。
そうしていながらも彼女は危急の生死の真っただ中にいて、生死から超越した。
そして「愛」の本質を悟ることはできたのだと私は信じています。
真のサムライのように生死の真っただ中にいて生死を忘れ、恨むこと、憎むことから離れて、もっとも大事な「愛」を悟ることができた。
いやそれしか方法がなかったとも言えるかもしれません。
最後の最後に早苗は「愛」を得て救われたのだと思います。
信じられないでしょうが幸福感に満たされていたのだと私は思っています」

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