1-121 極小生命体の心と頭脳

「そして心と肉体の関連性は自然界と同様の原理作用の中で動くだろうと思いました。
であれば、心も体もバランスを保つ方向へと動くことになる。
逆らうことがあれば生命の原理によって正される方向に向かう。
その原理の動きの指向性の中で私たちが学んだ重要な点は何なんだろうということになったのです。
それとともに地球に存在する極小生命体のことについても生命の原理によって動かされているはずだとの認識に至りました。
私はもともと細胞自体に心と頭脳があるという持論を展開していました」
その日、早苗は「優子の言っていた意味がようやく理解できた」と言ってくれました。
で、話を進めていっていると「であれば自然界に存在する無数の極小細胞は心と頭脳を持ち、頭脳は心によって作用されるだろう」という結論になったのです。
早苗の部屋でお酒を飲みながら、そういう話をしておりましたが、このとき早苗はサムライみたいな顔つきになって「我が意を得たり。あぁ、可能性が開けてきたよ」と言ってたいへん嬉しそうでした。
彼女は本当に心優しい素直な女性でした。
そしてさらに早苗が言うには、
「実は日本の医学界のことを調べていくほどに大きな疑問点や問題点があることを気づいたの。
この点で病気で言えば心というよりも多くは肉体の方からのアプローチの方法に限られている。
しかも例えば人が癌になると多くの医者は患者に手術を勧め、そして抗がん剤というレールを敷いているのよ。
それでも年間、数十万の人が亡くなっているのよ。
不思議と癌で亡くなっている人は10年前、20年前より多くなっているのよ。
科学が進歩し医学界も進歩していると言っているのに減るどころか増えていること自体がおかしい。
医者はそれでも現在の方法が最も適した方法だと患者に勧めているのよ。
それだけでなく関係する大学や研究所での学生たちには病気には手術や薬などが、もっとも適切な方法だとして、その方向の学びや研究をさせるレールが敷かれているのよ。
これっておかしい。
それらの固定化されたシステムこそが、そもそもの問題だと気づいたの」と言うのです。
それに「製薬会社などは病院と取引をしているから、その利害関係は密接になっていると誰もが想像できる。それだけではなく間接的に関係する会社、たとえば保険会社なども同様なのよ。
それが病をもつ人々にとって手術と薬が病を治す本当にベストな方法のこともあると思う。

しかし手術するにしても他にもベストの治療方法があるか、あるいは他の方法に切り替える方法があるとすれば考えざるをえないのよ。
病気をなった人が病院に行って相談すると、立派に見える医者からは「これしかない。早くしたほうがいい」と手術や抗がん剤を堂々と勧められる。
世界の医学事情を知らない不安な人や患者が多いはずだから「先生、よろしくお願いします」の世界よね。
確かに立派な医者はたくさんいると思うし、その方法がベストのことがあるかもしれないけれど何かがおかしい。
患者を大切にしているように見えて、病気を治すことよりも利益優先の方向が感じられる。

患者ではなくて病院側の論理で治療は進むことになる。
となるといろいろな薬を長く常用させようとするかもしれない。
するとさらに病態が内部的に複雑な展開をしていったり、病気を治すはずだったのに長く患うこともありえる。
あるいは患者が想像もしていなかった他の病気を誘発してしまう可能性がある。
しかし医師会や関連会社の力なのか、マスコミではなかなか問題視されない。
どこの影響なのか毎年、季節になるとインフルエンザのニュースなどはテレビで流れる。

人々が苦しむことが推定される場合でさえも医者側や製薬会社の商売の論理によって、危険にさらされている可能性があるようにも感じられるのよねぇ。
命を助ける聖職であるべき医術なのに、それこそ●●●●につながっている可能性があると言っている人もいたわ。
そんなことは公に言う人は極端に少ないし、その人への攻撃や危険性が増すことにもなるだろうし。

こんな民主主義の国なのに自由な国と思っていたのに、まるでどこかの国のような仕組みが、見えないしがらみを創っていることにより善良な市民が操作されているようにも感じたの。

多くの人たちはうすうすわかっていると思うのよね。

ただどうしようもないと感じているのもあるから、自分だけは自分で守ろうとしている。

少数の人たちはすでに行動している。

そのことを感じた私にもできることは何なのかを考えてしまうのよ」
と早苗は言っていたのです。
そして私たちは「マイナスの方向だけ考えるのではなく、いまの医学界の主流とされている方向性よりも世界に先駆けて成長できる方法を模索することはできるだろうし、患者が喜ぶだけでなく病院も製薬会社なども今よりもやりがいがあり、業種も増えて安定してさらに儲かることになるのではないか」ということになりました。

一時期、機械化やロボット化やAI化は人々の仕事が少なくなると言っていましたが、とんでもない。

それどころか、さらに発展していって天文学的に儲かってしまうことになる。

だから、組織や国の大きさは関係ない。

今がチャンスとばかりに未来に向かって熾烈競争が始まっている。

シンガポールやイスラエルなどは世界の先端を走ろうとしのぎを削っているのだわ。
しかし私たちが下手に事を起こそうとすると誤解を受けるかもしれない。
それこそ明治維新のときのような民間の機運の高まりはないのだし、私たち素人が手を付ける分野や事業ではないかもしれないという気もするのよねぇ。

予想もしない危険性があるかもしれない。

しかしたとえ維新の際のサムライのように礎になったとしてもやってみたい」とそのような二人の熱い会話が夜明けまで続いたのです。
もちろんこれらは私たちだけの内緒話でした。
いままで皆さんには申し上げませんでしたけれど、生前の早苗と私が最後に会ったあの日、このような話をしていたことを今日のこの機会に私は聞いておいてもらいたいと思っていたわけです」

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