両刃鉾を交えて避くる用いず、好手還って火裡の蓮に同じ、 宛然自ずから 衝天の気あり

1-143 両刃鉾を交えて避くる用いず、 好手還って火裡の蓮に同じ、宛然自ずから 衝天の気あり「やゃ~~つ、いぇつっ、、!!」優子は木刀を正眼に構え相手に対して気合を発している。対する相手の男性も木刀を正眼に構え、じりじ […]

1-136 白衣の王

東京に向かう新幹線に乗っている。母の優子は疲れたのか、隣でスヤスヤと眠っている。近くでは数人の子供たちがはしゃいでいる声が聞こえている。うむいは母と同じように目をつぶってみた。しばらくすると暗闇の中に黄色や白い星たちが流 […]

1-134 本物の医者

「先生、病を治す方法についてアドバイスをいただきたいのですが」「うむいちゃんは、病ではないと私は思う。だからそれほど時間はかからずに普通になってくると思うね」「それはありがとうございます。安心しました。で一般的な病につい […]

1-133 不思議な子

うむいは優子の隣りでちょこんと座り所在なさそうにしている。しばらく沈黙が流れている。「この子は、、、どうも普通の子とは違うようだ」とうむいを見つめながら坂東医師は優子に切り出した。「えっ、、何とおっしゃったのですか?」「 […]

1-131 いつまでも

宇多田の優子への熱い想いは酒とともに体内を駆け巡っていた。長い間の鬱屈した宇多田の感情を早苗の前にさらけ出していた。 大好きな気持ち ホントのこと 伝えきれずもうさよなら元気で暮らしてと いつもの場所 ふたり無理に笑いな […]

1-130 10年越しの恋

「あのう、、、」と傍で座っている宇多田が心配そうに声を出した。「すみません、そのニュースって、どこから来たのですか?」「えぇ、、知り合いからですけど」「お知り合い?現地のお知り合いということですか?」「私たちもこれはどこ […]

1-127 記憶 memory

「それに、、宇多田さん、、、どうして私と早苗の名前をご存じなんですか?」「それは、、、愛さんとお話ししているうちに話の中に尾崎さんのお名前が出たので、、、、」「そうですか?、、、」「いえ、特別に尾崎さんのことを話していた […]

1-125 浮気者と浮気相手をとっちめる

saveearthメンバーの優子、織江、詩、龍は池袋にあるリセリアホテルでの会議を終えた。外は午後の日差しが残っているが11月の風は冷たかった。学生時代によく通っていた喫茶店ウファが見えてくる。ここでちょっと立ち寄ったあ […]

1-124 香港とシンガポールでの起業

シンガポールでは、、、、 豪華客船ピュアプリンセス号での張、ジュリア ( ミセスジュリア )の死亡事故の検視が行われた。それと客船での新型インフルエンザウイルスについても対応に追われていた。シンガポールの港に帰航した客船 […]

1-123 サムライ魂とお金

「すみません、、、お話の途中ですみません。、、あのう、、、提案があるのですが、、、」 とチエは手を上げた。そして優子のそばまで行くと耳打ちをする。優子は一瞬、チエを見つめたが「わかりました」と言って、今度は優子がチエに耳 […]

1-122 極小生命体の研究

「なるほどねぇ、、そういう面から考えると早苗のその方面の研究がどこまで進んでいたのかということなるわね。早苗が持っていた自宅用ととシンガポールに持って行ったノートパソコンが盗まれたというのだから。おそらくのその中には仕事 […]

1-121 極小生命体の心と頭脳

「そして心と肉体の関連性は自然界と同様の原理作用の中で動くだろうと思いました。であれば、心も体もバランスを保つ方向へと動くことになる。逆らうことがあれば生命の原理によって正される方向に向かう。その原理の動きの指向性の中で […]

1-120 心と宇宙の原理

「チエさん、ありがとうございました。早苗のご家族にとって、一年以上たった今もショックで憂鬱な日々が続いています。私も学生の頃からの早苗と過ごした日々がつい先日のように思えてならないのです。この事件は早苗が送ってくれたジャ […]

1-118 香港人 

「失礼しました。、、さて、、敵と申しましすのは、、、私たちにとってもやっかいな浮気のことです。洋の東西を問わず、大昔から、、、あぁ、、人間の性とでもいうのでしょうか、、、妻のミセス、ジュリアとその夫の王紅東は香港の飲食業 […]

1-117 敵、現る

「しかし不思議よねえ、、、人がベランダまで出て、そこから落ちるなんて、、、しかも夜明け前のことなんでしょう?、、、」「考えられないわ、、ミセス、ジュリアは新型インフルエンザに罹っていたんでしょう、、、むしろ具合が悪くって […]

1-115 薬物の疑惑

 「ところが皆さん、、、、」とチエはまたバシッと筒状にした用紙でテーブルを叩きつけた。思惟にふけっていた優子、織江、詩、龍それぞれがチエを注目する。「、、、この李という男を当然、シンガポール警察は取り調べました。早苗さん […]

1-114 錯綜の疑惑

「でもこの李ガンスという男、早苗とは仕事関係だよね。優子の顔を知っていたというのもいつからなのかしら、、、、」「私が早苗と最後に会ったのは去年の夏ごろ、その日一緒に居酒屋に行って、そして早苗のマンションにも行った。それ以 […]

1-113 嵐ファンネットワーク

「その前に、、、優子宛に招待状がフランクフルトから届いています」と龍が手を挙げて発言した。「私の先生のドクタークルト・ベルトハイムからです。先生に早苗の仕事や事件のことを話しましたら、ぜひこの機会に優子にお話ししたいこと […]

1-111 幸せへの道

それは優子にとって思わぬことだった。早苗が辿った心の軌跡を追憶することは、事件の真相を追求する以上に優子を考えさせた。早苗が悲惨な死を迎えたことに目を奪われて、その事件の真相だけを考えていた優子たちだった。しかし全く考え […]

1-108 尊厳ある遺書

早苗があの殺され方をしたことに犯人の早苗に対しての異常な憎しみが感じられる。早苗は犯人と話しているうちに、犯人の行為の理不尽さに苦しんだのではないだろうか。しかし犯人からの拘束から逃れるすべがなかったのだ。そしてその日が […]

1-107 ほとばしる涙

そして、、、優子は静かに嵐の歌を聴いている。頭に浮かぶのは音楽から流れ湧いてくる快いイメージだった。エンターテイメントの重要な一つは歌の内容と質なのだろうと思う。歌い手の歌う歌が人々の心に快い響きを伝えることができなけれ […]

1-106 人生の苦しみをとぎほぐすarashi

優子と織江は日本に帰るシンガポール航空の機中の人となっている。珍しいことだが、日本からシンガポールへと旅立つときに乗っていた幼い男の子と母親が再び日本に帰るこの飛行機に同乗していたのである。 この機中でもあの親子は楽しそ […]

1-105 陰性と陽性

ピュアプリンセス号はシンガポールの港マリーナ・ベイの片隅に停泊している。ミセスジュリアはデッキの上でうつぶせの状態のままで周りに白いシートが掛けられていた。そのまわりにはバーケードが設置されていた。すでに防護服を着た警察 […]

1-100 ウイルス変異特効薬

「私が診たところ、やはり新型インフルエンザだと思われます。ここでは可能なかぎり治療を施します。 明日、シンガポールに到着しますので、入院させて精密に検査を行い、対処するということで母親の了解を得ました。ドクターアデナウア […]

1-99 新型インフルエンザとウイルスの変異

そのスタッフは、そのスィートルームのドアを叩いた。「誰だ!」と部屋から聞こえる。 「スタッフです」「ちょっと待って、、、あなた、医務室に入った?」ドアに向かってジュリアが怒鳴る。「いいえ、、、」「じゃあ、いいわ、入れて」 […]

1-98 かすかな兆候

それは小さな出来事から始まった。いや始まっていた。パティオのその場所の人ごみの中に小さな隙間ができていた。そこに小さな女の子がうずくまっている。自分の子供がうずくまっていることに気づいた母親が背中から心配そうに声をかけた […]