1-83 saveearthのメンバー

愛早苗の父の啓介は埼玉でコンビニエンスストアを経営している。
母の恵子は結婚後ほどなくして良太と早苗を産んだ。
両親はこれといった趣味がなく、たまの温泉旅行が楽しみで、老後のお金を貯めるのが趣味みたいなものになっていた。子供たちには、自分たちができなかった分、できればいい教育を受けさせたいという気持ちでだった。
早苗はいわゆる一流大学を卒業した。そのまま就職をしたのだから親を安心させた。
兄の良太は何度か職を変え心配させてはいたが、結局は実家のコンビニを手伝うことになったのだから少しは親を安堵させたのだろう。しばらくしていい人ができたと言って年上の桂由美という女性を連れてきた。結果的にはできちゃった婚でその後、しばらくする
と男の子が生まれた。啓介と恵子にとって初孫になる。とうとうおばあちゃんになった恵子がその初孫の世話をするときには、良太の妻になった由美がコンビニを手伝うこともある。
早苗は兄に男の子が生まれる頃には「東京に一人で住みたい」と言い出した。
両親は早苗の一人暮らしを心配し「埼玉から東京都心までそれほどの時間はかからないのだから」と引きとめてはみたものの、早苗のほうは「やっぱり仕事先までは足の便が悪いし、夜遅いと疲れるし翌日の仕事に差し支える」と言われれば、娘の一人住まいに納得せざるをえなかった。それでも親としては近いのだから、時間を見つけては実家に来るようにと言って了解した。
早苗としては兄の妻の由美とはあまり気が合わないので、時機をみて実家を出ようと心ひそかに決めていたのである。
由美は水商売をしていたという。一見、しまりやで主婦らしく立ち振る舞うかと思えるときもあるにはあるが早苗には雑な女に見えた。パチンコが好きらしく、結婚生活に慣れてくるとコンビニエンスストアの仕事をせずに用事ができたと言っては赤ん坊を姑の恵子に預けて車でいそいそと出かけていく。
そんな様子が露見して、早苗は「由美さんのことは、先が思いやられる」と両親に意見を言ってはみた。親もそのことはわかっていて「まぁ子供もできて忙しい時もある。今どきの若い人は気晴らしも必要なのかもしれないね。私たちはこれから年老いていく一方だから、少しずつこのコンビニを本格的に手伝ってもらわなければならないからねぇ。今のうちかな」と言われれば強くは言い出せない早苗だった。
そんな家族の様子を見て早苗は一度、実家を出たくなった訳である。それで東京の勤務先近くのマンションで一人暮らしをしていたのだった。
成田空港周辺にはいくつかホテルがある。
その中で比較的こぎれいなホテルにsaveearthのメンバーが集まった。
seveearthメンバーの女性たち、その代表格の優子で主婦 。織江は投資関係が得意で会の資金を増やしている。詩は人口知能 (AI) 関係の会社勤務。龍は医療関係が得意でドイツのフランクフルトにて研究を続けている。龍以外は東京に住んでいる。

龍はこの日、フランクフルトから駆けつけた。夏のヨーロッパでは夏樹休暇の時期でもあり、ドイツではUrlaub(ウアラップ)やFerienと称しており、人々は一カ月前後の休暇を取ることがよくある)
メンバーが集まったのは当然、愛早苗のことについてである。
このスイートウォーターホテルの広い一室にメンバーは集まった。
久しぶりの旧交を温め、一同は早苗のことで涙した。
優子はそのあと口火を切った。

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