1-128 秘密のデータ

詩のノートパソコンの画面から表示してきたもの。
それはsaveearth プロジェクト「病気を解明し活かす研究」と記されてあった。
ノートパソコンを操作する詩の背後から優子、織江、龍が、その画面をじっと見つめてる。
写しだされる項目をどんどん読んでは動かしていく。
「おもしろそうな内容ね。これだったら早苗の研究を知りたいという人物が現れても不思議ではないわね。
早苗の部屋からノートパソコンが盗まれたらしいけれども理由がありそうね」
「ただどうかしら、私たち素人目にはすごい研究に思えるけれど世界のその道の専門家からしたらそうでもないかもしれないしねぇ」
「見てみて、何このデーター、各病気の周波数帯域まで詳細に書いてあるわ」
「この周波数を使って病気が治せるということなの? これだけで?」
「薬を使わずにウイルスを破壊する、、、、」と書いてあるところもあるわ?

「その意味は私にはわかる、、、」と龍が呟く。
「その他にいろいろと書いているけど、読んでみると優子と話をしたことを考察していこうとしているのがなんとなくわかるわね」
「これ見て、音楽活用方法も書いてあるわね。
「宇多田さん、このメモリー、早苗はどこに忘れたのですか?」と詩がパソコンを操作しながら宇多田に尋ねる。
優子たち4人の様子を傍で見ていた宇多田は、詩から突然の質問が投げかけられたので戸惑ってしまった。
「いえ、、、あの、、、、愛早苗さんが帰られた後、テーブルに残っていたので忘れ物だとわかりました」と少し震える声で答えた。
「でもよかったわね、他の人に中身を見られたりでもしたら早苗は嫌でしょうから」
「それにしてもこんな大事なものを忘れるなんて、早苗がねぇ、、、」
「自分が研究している情報をノートパソコンに入れていたとして、念のためにその情報をメモリーにして持ち歩いていた。
私もそうしているわ。
そのメモリーをどこかに置き忘れていたとしたら、すぐに気づいて連絡するはずよね?」
「ここに連絡がなかったのですか?」
「あぁ、、僕にですか?、、、いえ、、、はい、

早苗さんから連絡はありました」しどろもどろに宇多田は答えた。
「えっ店じゃなくて、、直接、宇多田さんにですか?」

「あ、はい」

「それっていつのことですか?」
「たしか、、、数日してからだと思います」
「それから早苗はこれを受け取りにここに来てないのですか?」
「いえ、、、あ、はい」
「時間がなかったのかしら?」
「それっておかしいなぁ、、、こんな大事な物なのに早苗がすぐに引き取りに来ないなんて」と龍が小さく独り言を言う。
「はい、私には、よくわかりません。すみません」
その龍の独り言に宇多田は真面目に答えてしまって、もじもじしている。
「そうよねぇ、、、人に見られたくないものはすぐに引き取りに来るはずだと思うけどねぇ」
「宇多田さん、パソコンとかテレビとかあまり見ないとかおっしゃっていませんでした?」
「僕は、、、、、機械音痴なんです。せいぜい携帯電話でメールするぐらいで、、、」
「それって優子と同じゃない?」
「そういえば、宇多田さんの携帯電話番号を以前、いただいたような気がするけど、、」と優子は言い出した。
「はい、尾崎さんには私の携帯電話番号をお渡ししました。

お二人が来られた時に、、、懐かしかったもので、、、」

と言いながら宇多田は優子の顔を見れないでいる。

「優子は宇多田さんの携帯電話番号を早苗に教えたってことよね?」

「いや、私は早苗に宇多田さんの携帯電話番号は教えていないし、宇多田さんに連絡をしたこともないわね」

「ということは宇多田さんはご自分の携帯電話番号を早苗にも教えていたっていうことよね」と詩が宇多田の顔を覗きながら言った。

「あっ、いや、、はい、、、」宇多田は真っ赤な顔をしている。

しどろもどろである。

そこに優子の携帯電話にメールが届く。
それには「緊急の連絡、、、、」と記されていた。

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