1-74 パニック障害

純一はいくつかの病院で診てもらった。しかし納得がいくような返事がもらえていない。
調べてもらうといくつかの臓器の機能は年相応には弱っているらしい。ところが特に異常なところはみられないという。別の医者は「そうですねぇ、、ストレスかもしれませんねぇ、、」と言う。精神科にまわされたときは「、、、ん、、、メタボリックロームのような可能性もあるし、あるいはどちらかというとパニック障害かもしれないねぇ、、、」などと言っている。純一には聞きなれない病名で、それにその可能性と言われても純一にはピンとこない。
パニック障害というのは精神疾患の一つらしいから { 俺も精神疾患になった?そんなばかな } と言葉を失いそうになった。

それにしても検査の数値的なものは出ているのだろうから、はっきりと病名を断定してもらわないとと思う。医者自ら、首をかしげているのだ。
結局、その医者はパニック障害だろうということに落ち着いた。それには精神状態が大きく作用するという医者の説明だけでは、純一としては病の原因がわからないでいるのと同じようなものだ。
ついでに紹介を受けて心療内科にも診てもらうことになった。その結果、抗うつ剤を示しながら「この治療薬の結果が出るまでは十日から一ヶ月以上はかかりますし、しばらく様子を見て続けてください、、パニック障害は発作が生じても死ぬことはありませんから」と言ってその医者は飲み薬を出した。その後、純一は言われたとおり飲み薬を続けてはいるが、どうしても的を得ていない気がしている。
{ ほんとにこの薬を飲んでいていいのだろうか? どうせ医者にしても学術論文に出ていないような症状はそれに近い症状にあてはめて病名を考えるのだろう } と思う。
「発作が生じても死ぬことはありません」という医者の無責任のような言葉でもすがるより他はない。他に原因がわからなければストレスというのも一理あるが、当の純一はそんなことではないと感じていた。
ただ何度か襲ってくる症状への不安がさらに純一を悩ませている、、、、

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